しょうがに含まれる爽やかな香り成分(ジンゲロン)は、胃腸からの消化酵素の分泌を促し、食材の消化吸収を高めます。 辛み成分(ジンゲロールなど)には、その刺激によって血流が促され、体が温まるという効果があります。 また、辛み成分のもつ血液サラサラ効果により、血圧の安定にも期待ができます
生姜が高血圧に良い理由は、以下の3つのメカニズムが考えられます。
1. 血管拡張作用
生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールなどの成分には、血管を拡張する作用があります。血管が拡張することで、血流が改善され、血圧が下がります。
2. ナトリウム排泄作用
生姜には、カリウムを多く含んでいます。カリウムには、体内の余分なナトリウムを排泄する作用があります。ナトリウムの排泄量が増えると、血圧が下がります。
3. 血栓予防作用
生姜には、血液をサラサラにする作用があります。血液がサラサラになることで、血栓の形成が抑制され、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが低くなります。
研究結果
生姜が高血圧に効果があることを示唆する研究結果がいくつか報告されています。
2015年の研究では、生姜を1日2g摂取した高血圧患者は、プラセボ群に比べて血圧が有意に下がったことが報告されています。
2019年の研究では、生姜を1日3g摂取した高血圧患者は、プラセボ群に比べて収縮期血圧が有意に下がったことが報告されています。
これらの研究結果から、生姜は高血圧の予防や改善に効果が期待できる可能性があります。
注意点
生姜は一般的に安全な食品ですが、過剰摂取すると胃腸障害や口内炎などの副作用を引き起こす可能性があります。
生姜を摂取する際は、以下の点に注意しましょう。
1日あたりの摂取量は10g程度に留める
胃腸が弱い方は、空腹時に摂取しない
生姜の辛味が気になる方は、加熱してから摂取する
高血圧の治療には、生姜以外にも食事療法や運動療法、薬物療法などがあります。生姜はあくまでも補助的な手段として、医師や薬剤師の指導のもとで摂取するようにしましょう。